転職には人それぞれに理由がある。
今の職場でどうしても越えられない壁ができてしまったり、ポスト不足などで今の職場での将来に希望が持てないなど様々である。
しかし、転職への展望無しに退職するのは正しくない。
有効求人倍率や少子化の影響で、転職市場は随分と好転した。
職種によっては人手不足のところも見受けられる。
これから数年は転職のチャンスと言えなくはないが、早急な判断はするべきではない。
まずは転職市場における自分という人材の需要を知るべきである。
人事が応募してきた人間を判断するとき、その経歴を客観的に見るしか方法がない。
今の職場での仕事ぶりを見ることはできないし、面接でもわずか数十分の間にできる人間かどうかを判断することはほぼ不可能である。
まして営業職をしていた人であれば、ほんの数十分を取り繕うのは簡単なことだ。
多くの転職サイトでは、これまでの経歴や勤務年数、就いてきたポストを入力することにより、転職市場での需要を客観的に判断してくれる。
さらに登録すれば、求人を出している企業からオファーを受けることもできるだろう。
もし転職後に想定される労働条件で満足ができなければ、マネジメント経験など、あなたという人間を知らない企業が客観的に評価できる部分でのキャリアを高めるべきである。
企業と人材のミスマッチが問題になって久しいが、それは以前と比べて会社員の仕事は複雑化しており、仕事そのものの難易度が上がっていることが原因である。
仕事の内容は高度になっていても、人を選別する方法は高度になっていない。
十分な準備を行えばきっと満足がいく転職ができるはずである。